私が2年通っていた(というか構内に住んでいたわけですが)York大学。まあはっきり言ってしまえばあまりレベルは高いわけではありません。言ってみれば中堅大学。

でもまあそんな大学だからこそ、いろんな人が居ます。真面目な人もいればあまり真面目でない人もいる。あと総合大学なので(理学部からそれこそ芸術学部まである)、その点でもいろんな学生が集まっていると言えます。

学部内だけのつきあいだともちろんそんなわけにもいきませんが、私のようにサークルに所属してしょっちゅうそのメンバーと交流してたりしますと、本当にいろんな人たちとふれあうことが出来るわけで、昨日にも書いたカナダ人の多様性みたいなものもあって、日本の大学では絶対に経験できないことが経験できるわけです。

まあ日本でYork大学という名前を知っている人は本当に少ないでしょうが(UofTだって日本での知名度で言えば怪しいものかもしれない)、来て良かったなあとは思ってます。

まあ地下鉄が直接繋がってたらもっと良い大学なんだけどね!
カナダは移民の国だから(そもそも国の歴史がとても浅いので、「古典的ないわゆるカナダ人」という概念はあまり存在しない)、カナダ人といってもいろんな人が居る。

Spadina通りに行けば中国人がいっぱいいるし、リトルイタリーに行けばもちろんイタリア人がいっぱいいる。私の通っているYork大学の学生だってヨーロッパ系アフリカ系中東系アジア系とごったまぜだ。どの人種が多いというのはほとんど無く、カナダという場所は(少なくともトロントで言えば)かなりまんべんなくいろんな人種の人々がいる場所である。

だからといって、カナダの人が「カナダ人」というアイデンティティを持っていないかというと、全然そうではない。あくまで彼らは中国系カナダ人であり、イタリア系カナダ人であり、アフリカ系カナダ人なのである。

でも、そのくくりは緩い。その点はカナダがアメリカとはちょっと違うところである。アメリカの「アメリカ人」としてのくくりは非常に固い。ある意味、アメリカ人はその人がどこから来た人であれ(アメリカも移民の国である)、アメリカ色に染められてしまうのだ。「人種のるつぼ(melting pod)」と呼ばれるアメリカだが、カナダ人に言わせればこの言葉は「混ざり合った結果個々の価値観などが失われてアメリカ人という一つの物になってしまった状態」という意味もあるんだそうだ。だからカナダ人はカナダのことを「人種のるつぼ」とは言わない。変わりに「tossed salad(野菜サラダ)」という。つまり全体としてみればカナダという国を構成している人々であり、その意味ではみんなカナダ人なのだけれども、それでいて一つ一つの個人が持つ価値観は失われていない(つまりサラダにあるレタスやトマトやキュウリなどがその価値を失うことなく、全体としてはサラダという料理を構成している)のである。これは確かに納得できるたとえだ。

で、人々がそういう緩い連帯、みんなの価値観を尊重しつつカナダという国を作っているという意識を持っているからこそ、例えば私のような日本人が突然トロントにやってきても、全然strangerという感じでもなく、すんなりと溶け込んでいける。

みんな歓迎、カナダ良い国一度はおいで。

そしてみんなでTim Hortonのコーヒーを飲んだり、ホッケーを見たりするのである。(カナダ人は総じてコーヒーとホッケーが好きだ)
いよいよ帰国間近です。

で、荷物を整理したり捨てたりしているわけですが、まあ2年暮らしてみてですね、今日ふとですね、結局カナダってどんな場所なのよ?カナダ人ってどんな人たちなのよ?って改めて思ったわけです。

思えば消極的な理由で(アメリカは省内で競争率が激高なので別の国にした)カナダを選んだ私ですが、今考えてみればカナダに来て本当に良かったなあ、と思います。

カナダってのは日本から見ればかなりマイナーな国だとおもうんですね、まあアメリカの陰に隠れてあまり表舞台に出てこない的なイメージがあるんじゃないでしょうか。私もここに来るまではカナダと言えばメープルシロップくらいしかしりませんでした。マジで。あーあとナイアガラね。

米国の都市にもこの2年で何度か旅行に行きましたが、やっぱりカナダと米国はちょっと雰囲気が違うんですよね。なんていうのかなあ、アットホームな感じというか、広くみんなを受け入れてくれる雰囲気があって、ともかく居心地が良い。

まあ理由の一つにはトロントにはアジア人が多いと言うのはあるんですが、特にトロントはヨーロッパ系アフリカ系アジア系がゴタゴタに入り交じったコミュニティなので、日本人の私が来ても、全く違和感なく溶け込んでしまえるのです。

カナダは明らかにアメリカとは違った国で、カナダ人もアメリカとは違うという意識は常に持っているようです(逆にアメリカに劣等感を抱いてるからそうなってるんだという考えもありますが、まあそれも少しはあるでしょう)。

例えばトロントはニューヨークからすぐ近くにあります(飛行機で1時間半)。ニューヨークなどに旅行に行くのであれば、ニューヨーク・ナイアガラ・トロントと回ることをマジでお勧めします。ニューヨークの喧噪とはまたちょっと違った街の感じを経験することが出来ますよ。

私もこれから1年に1ヶ月くらい住めるのであれば、毎年戻ってきたいくらいです。

ああ、でも日本食は恋しいのだ。トロントはご飯はあまり美味しくないのだ。これは困る。

そんなわけで来週月曜日には帰国です。

7月は帰国お披露目月間と称して、いろんな人とご飯を食べに行きたいです。ちなみにおみやげはまだ買ってません。2年も住んでるとおみやげって言ってもあんまピンと来ないんです。すまん。

とりあえず直近の予定:

7月14日 10版発売記念トーナメント@どこか(多分吉祥寺のお店?)
7月15日 日本選手権千葉予選(の見学)

暖かいです

2007年3月15日 トロント
ここ2日間ほど、いきなり暖かくなってきました。最高気温が15度とかそんなかんじで。

つい1〜2週間くらい前まではそれこそマイナス15度とかだったんですけどね。

そんなわけで、今日は暖かい中雨が降ったこともあり、ずっと残っていた雪もほとんど解けて無くなってしまいました。いよいよトロントも春到来といったところでしょうか。

冬らしい冬

2007年1月18日 トロント
トロントもようやく冬らしい冬になってまいりました。

昨日、今日と気温は氷点下から抜け出すことなく、夜になればマイナス10度の世界となっております。

最近は気持ち悪いくらい暖かかったですから、まあたまにはこういう天気も体験しないとね。実際これでも平年気温よりも少し低いくらいだっていう話ですから。ちなみに私が行ったときには夏のように暖かかったニューヨークも、昨日今日は大寒波で大変だったようです。

○余談

 昨日マック用の外付けキーボードを買ったんですが、なんか使ってると肩が凝ってどうしようもありません。うーん失敗したかなー。
私は昔青森とかに住んでいたことがあるので、トロントの寒さは結構平気だったりするんです。

でも困ることがひとつ。

私が住んでるトロントは、緯度で言うとだいたい北緯43度47分くらいのところなんですね。

これは日本で言うと大体札幌よりもちょっと北、旭川くらい。

つまりどういう事かというと、昼が短い。

朝7時半くらいはまだ薄暗く、夕方4時半になるともう夕暮れです。日が昇っている時間は9時間と言うことになりますが、まあ「明るい時間」となるともっともっと短いわけで。

これを東京と比べると大体1時間くらい昼間が短いんですが、昼が短いとどうも損をした気分でいっぱいになってしまうのです。あと朝7時に起きて、外が真っ暗っていうのもちょっとね。
そんなわけで加湿器買いました。

Canadian Tireで40ドル。どうせ1シーズンしか使わないし安い奴でオッケー。一応これで最悪の事態からは逃れられそうです。

しかしそんなことを言っていたらなんか今度はケーブルTVの調子が悪くなってきました・・・サポートの人曰く大学全体のTVがアウトらしいです。早く直してクレよ・・・
でした。最高気温は7度とかだったし、風も弱かったし。

こういう穏やかな天気が続いてくれると良いんですけどね。まあなかなかそうもいかないんですが。

ただ問題なのは、すごく空気が乾燥していること。

リップクリームは使っているのですが、やっぱり根本的に解決するためには加湿器を買わないとダメかなあ。いつかCanadian Tireに買いに行こうっと・・・

雪国

2006年12月6日 トロント
トロントはすっかりもう雪国です。といってもまあ高々1〜2センチくらいつもっただけですが。

まあ寒いのはさすがにもう慣れたから(っていうか厚着すれば何とかなるから)いいんですけど、乾燥してるのはちょっとイヤな感じ。家の中には加湿器とかが無いので(さすがにもう買う気も起きない)、朝起きたときなんかはもう肌がパリパリ。

あんまりこっちで薬は買いたくないんですけど、さすがにリップクリームくらいは買わないとだめだなあ。

Wii@トロント

2006年11月14日 トロント
知っている方は知っていると思いますが、カナダを含め北米ではWiiが次の日曜日、19日に発売になります。

普段は日曜日だと電化製品やさんは開店時間が午前10時とかなんですが、調べたところ19日は特別で午前8時に開店するとのこと。

・・・でも地下鉄が動くのが午前9時からなんだよね。

最短で店に着くのが9時半。買えるかなあ。

買えたら、動画をいろいろとどこかにアップしたいと思ってます。ちなみにソフトはゼルダとレッド・スチールを買う予定(北米版は本体にWiiスポーツが同梱)。
 米国やカナダでも、タレント(こちら風に言うとセレブリティですな)がクイズ番組やゲーム番組に出ることはあるんですが、こちらでタレントが番組に出る時の特徴は、賞金が全てチャリティーとしてそのプレイヤーに割り当てられた慈善団体に与えられる、ということ。(そうでない場合もあるかもしれないが、だいたいはそう)

 チャリティとかfundraising(募金活動)とかが非常に一般的な国だからこその慣習なのかもしれません。

中間選挙

2006年11月8日 トロント
CNNは夕方からずっとアメリカの中間選挙の速報番組。

下院は民主党の圧勝なのは予想されていたところですが、上院は現時点でもまだ共和党が半数(100のうち50)を確保するか微妙なところ(大統領が共和党なので、共和党は半分取ればよい)。

現時点で共和党49、民主党48。

でも残り3つ全部民主党が勝つかもしれない状況で、なかなかおもしろいんだなこれが。

アメリカの選挙制度はすべて小選挙区制なので、言うなれば二大政党制が出来上がりやすい制度なのですが、とある団体の選挙CMがなかなかおもしろかったので紹介しましょう。

Don’t vote just for personality, vote for issues.

つまり、候補者の人格とかではなく、きちんと政策に基づいて投票しましょう、というキャンペーン。日本で我々が投票するときも、是非これを念頭に置いて投票したいもんです。

でも今のところは(日本の)民主党はちゃんとした野党の役割を果たしていない状況だから、あまりそれを望むこともできないか?
最近のトロントは、寒い日とそれほど寒くない日が交互に来るような感じです。

今日は寒くない日の方で、日中は10度以上まで気温も上がり、風もあまり強くなかったので非常に過ごしやすい一日でした。上着も別にコートとかを着なくても良いくらいなので、こういう天気が続いてくれるとうれしいんですけどね。

しかし油断しているとすぐに気温2〜3度で強風が吹き荒れたりする冬将軍がやってくるので、気は抜けません。風邪を引かないように気をつけないとね。

それはそうと今日ジーパンのズボン(いつも財布を入れている方)が破けました。さすがに新しいのを買いに行かないと・・・

NBA開幕

2006年11月1日 トロント
 ホッケーのNHLが開幕し、野球のMLBが終わり、そして今日からバスケのNBAが開幕しました。といってもトロント・ラプターズの試合はまだで、明日の水曜日からスタートです。

 私はバスケも好きなのですが、実はまだライブで試合を見に行ったことはありません。せっかく地元のチームがあるんだから一度くらいは生で見に行きたいところです(でもチケット高いんですよね)。

 去年のトロントはまさに箸にも棒にもかからないような成績でしたが、今年はかなりプレイヤーが入れ替わったので、何とか頑張って欲しいところ。NBAは半分より上に行けばプレーオフ進出ですから、せめてプレーオフには出て欲しい・・・
突然暖かくなる罠。

今日はコートなしでも大丈夫なくらい暖かい1日でした。まあまた今週末になれば寒くなるようですが。

あまり気温が上下すると体調を崩しやすくなるので困るんですけどね。しばらくは風邪を引かないように注意しようと思います。

夏時間終了

2006年10月30日 トロント
 今日の午前2時を持って、夏時間(英語で言うとDaylight Saving Time)が終了しました。

 つまりカナダでは10月29日が25時間あったわけで、何というか不思議な感じ。ちなみに私は夏時間午前2時=通常時間午前1時の時点ではまだ起きていたので、ふとパソコンの時計を見た時に「あれ?まだこんな時間だったっけ?」と勘違いしてしまいましたw

 しかしこれでいよいよ日が沈む時間も早くなります(今までの午後6時が今日から午後5時なわけで、当たり前のことではある)。まあこんな事が無くてもすでにトロントは最高気温7度とかで完全に冬モードなんですがね。
トロントのいわゆるDowntownと呼ばれる場所にはいくつか主要な通りがあるんですが、南北に伸びているのがYonge通り、Bay通り、そしてUniversity通り。

そして、東西に延びているのがKing、Queen、Dundas通りなど。

Bloor......---+-----+-----+-----+------
College…---+-----+-----+-----+------
Dundas..---+-----+-----+-----+------
Queen...---+-----+-----+-----+------
King......---+-----+-----+-----+------
................|.......|......|......|
................S.......U......B.......Y

こんな感じになってる。SがSpadina(スパダイナ)、UがUniversity、BがBay、YがYonge(ヤング)。

それぞれの通りには結構特徴があって、例えばUniversity通りはその名の通りトロント大学が隣接している通りで、全体として清閑とした感じになっている。Bayはど真ん中に位置する通りで、銀行や大企業などのビルが多い。

そしてYonge通りは商業地区で、お店が多い通り。本当にいろんなお店があって、人通りも一番多い。でもYonge通りはどっちかというと雑多な感じがあるし、さらにDowntownの北の方に行くとちょっといかがわしい系のお店も増えてきたりして、あまり歩いていて心地よい場所ではない。Yonge x Queen、Dundas、Collegeくらいまでなら何とか、という感じ。それよりも南はお店があまり無いし、それよりも北は上記の通りで、例えば旅行に来た人などにはあまりお勧めできない。

買い物という点で行くと、Queen通りの西側(Queen West)がお勧めしたい場所。実際にはQueen x UniversityからQueen x Spadinaの間(SpadinaはUniversityよりももう一本西にある大きな通り)。洋服屋さんがたくさんあり、レストランもあり、アクセサリーやさんや雑貨屋さんもあり、人通りも多い。でもYongeほど雑然としてない。ちょっと洗練された感じ。

あとQueen x Spadinaはトロントで一番ホットドッグが安い場所だと思う。あの安さはいつも不思議だ。

ちなみに有名なイートン・センターは、Yonge通りのQueenからDundasあたりにある。イートン・センターはとにかく広い。何でもあるわけではないが、まあたいがいの物はある。

ちなみにBloor通り沿いには高級ブランドショップがいっぱい並んでいる。

そんなわけできっと誰の役にも立たないトロントダウンタウンガイドでした。

何を言いたかったかというと、私はYongeのあの雑然とした雰囲気がやっぱり好きになれないということです。せめてBloorくらいまではもうちょっと安心して歩ける通りにして欲しいもんですけどね。
 つい最近アメリカの人口が300million(つまり3億人)を突破したとかで、CNNなどではそれに関する特番なども組まれていたりします。

 アメリカの人口増加の最も大きな要因は、もちろん移民。元々人種のるつぼ(Melting Pot)と呼ばれているアメリカですが、近年その傾向はますます強くなっているようです。英語を話せないアメリカ人の割合も非常に高くなってきているとか(詳しいデータは多分どこかにあるとは思うんですが)。

 さて、一方でトロントを見てみれば、こちらも様々な人種が混じり合っている所ではアメリカと一緒。でもこちらではMelting Podとはいわず、Tossed Salad(トス・サラダ。いろんな野菜が混じり合ったサラダということ)と言います。カナダ人の友人曰く

「アメリカはどんな人種の人でもアメリカ的な形に融合させてしまうから、Melting Pot。カナダはそれぞれのNationalityを尊重した上で混ざり合ってるから、Tossed Salad。」

 なんだそうです。アメリカに住んだことがないのでアメリカがどうかはよく分からないのですが、まあお互いの文化を大切にしあうという風習は確かにカナダには(少なくともトロントには)あるような気がします。

 日本にいると他のNationalityを持った人と出会う機会が本当に少ないですから、特にアフリカ系や中東系などの人たちと交流することが出来るのは貴重な経験ですね。

 ちなみに表題は最初に書いたCNNの特番のタイトル。アメリカの行く末をうまく表現しているなあ、と関心しました。最近テレビはもっぱらこのCNNかスポーツ番組。もしくはFood Network。
まあトロントはすっかり冬なわけで。

しっかり防寒着を着ないと寒くて風邪を引いてしまいそうな今日この頃です。しかし去年より寒いような気がするんだけど気のせいかな?

何かからだが暖まるような物でも食べたいところだなあ。

キムチチゲでも食べに行くか・・・?

初雪!

2006年10月13日 トロント
今日は寒いし風も強い1日。

・・・と思っていたら、なんと初雪が!

勿論積もるほどは降りませんでしたが、いよいよ本当に冬到来って感じですね。天気予報を見る限りだと、もしかしたら明日も降るかも・・・

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